先日、エリス・エリクソンとボー・フォスターと一緒に小型のセスナ機に乗ってゴールドコーストからヤンバまで往復飛行してきました。僕の好きなサーフムービーの中でジョージ・グリノーの作品、”Inner most limits of pure fun”という60年代に作られた作品があります。その中でとても印象的だったのはジョージがセスナ機に乗り込んで僕の住んでいる地域、ノーザン・リバーのコーストラインを上空から撮影するシーンでした。当時のまだ開拓のされていないブロークン・ヘッズやレノックス・ヘッズの上空からの撮影はとても貴重なものとなっています。僕はどうしても同じ映像の現代版を撮って、現在制作中のサーフムービーに取り入れたいと思いました。最初はバリナにこの様なサービスをしてくれる会社があったのですが、小型の軍用飛行幾だった為ちょっとイメージと違うので探し続けていると、ゴールコーストにセスナ機で飛んでくれる会社を発見して早速予約。4人乗りのセスナ機は予想以上に狭く、互いに詰め合いながら乗る感じでした。滑走路をゴトゴトと走り離陸、上空を飛ぶとすぐに真っ青な海とスナッパー・ロックスが見えてきました。機体はとてもタイニーな上にエンジン音がうるさいのでヘッドフォンにマイクをつけて会話をします。すかさずカメラを回しました。ファインダー越しに無我夢中でジョージの撮ったアングルやフレーミングを模倣するかの様に撮影していると、いきなり飛行機酔い、、、まだ開始10分ほどで、往復するには1時間半かかります。これはやばい事になると覚悟しながら撮影を続けました。エリスとボーはとても楽しそうにしていました。しばらくするとバイロン・ベイの灯台、そしてワテゴスビーチとパスビーチが見てきました。エメラルドグリーンの広がる広大な海にひょっこりと島の様にバイロンベイが浮いていて、その岬が形成する完璧なバンクにうねりのラインが綺麗に入り、内陸を見渡すと小高い山々にびっしりと生えた青々しい緑。その光景は宮崎駿の映画に出てくる様な世界でした。飛行機酔いでかなり気持ち悪くなっていましたが感動しました。ブロークンヘッズにやってくるとエリスが山の中にあるジョージ・グリノーの家を発見。エリスは写真を撮ってジョージに送っていました。そしてレノックスヘッズの上空にやってきました。あらかじめパイロットに”Inner most limits of pure funで出てくるレノックスのアングルや高度を見せていたので完璧な感じで撮れました。そしてヤンバまで辿り着きセスナを旋回させ帰路に入ったところで僕は飛行機酔いマックスになり吐いてしまいました。終始気持ちが悪かったので地獄ではありましたが良い映像は残しました。