セッションが始まった。偶発敵に、もしくは必然的にオーストラリア東海岸を代表するフリーサーファーが集った。炎天下の中小さなパームツリーの木陰にカメラをセットした。アングル的には波に向かって真正面なのであまり面白みのある絵ではないが、前回の様に熱中症になってしまってはしょうが無いのでそうした。早速エリス・エリクソンが波をゲットする。エリスはいつも波を取るのが上手い。完成したばかりの6’6エッジボードでしっかりとレールの入ったターン。新しいエッジのレールがフェイスの斜面に入る具合を細部まで確認するかの様だ。
Ellis Ericson
続いてはボー・フォスター。テイクオフからたったの一回のアップスでトップスピードに。そのまま鋭いカットバックターン。猫背の様な姿勢でハイスピードで波を滑走する姿はまるで残像を残して駆け巡る忍者の様だ。
Beau Foster
ジャリーザ・ビンセントもパワフルで力強いターンを見せてくれた。ジャリーザは女性らしい綺麗なサーフィンをしようとはしない。むしろ大胆にラフに攻めてくる姿はオリジナリティー溢れるアーティストそのものだ。これでもかってくらい体を曲げて大きなターン。美しく技を成功されることよりも、失敗をしながらも常にターンの限界を探究しているかの様だ。
Jaleesa Vincent
エリスは数本乗ってからビーチに上がってきた。木陰に色々なボードを置いていて、ジョージ・グリノーの削った黄色とオレンジのボードを取り出すと今度はクリード・マクガードがスラスターからシングルフィンに乗り換えてエリスと一緒に海へと戻る。ビーチではフィルムメーカーのジミー・ジャズもカメラを構えていた。コロナの影響で滞在先のバリから帰国しているとの事。ジョージの削った黄色いボードはかなり小さく見えた。サイズは不明だがまるで子供用に造られたボートだ。かなり小さなボードだけ、エリスはしっかりとスピードをつけてボードを安定軌道に乗せてからターン。ボー・フォスターもこのボードを乗っていたが、小さい上にエッジボードなので、独特すぎて上手く乗れこなせていなかった。エッジボードシェイパーのエリスだから出来る技だろう。クリードのシングルフィンサーフィンには圧巻させられた。普段スラスターに乗っているとこしか見ていなかったが、こんなにもナチュラルにスタイリッシュにシングルフィンを乗りこなすとは思ってなかった。そして相変わらず確実に最後まで波を乗り切る。最高にかっこいい絵が撮れた。
Ellis , Jimmy Jazz
Ellis and Creed
あれよ、という間にローカルキングのブライス・ヤング、サンシャインコーストのカイ・ハイング、アッシャー・ペイシー、そしてRAGEクルーでクリードの幼なじみであるショーン・マナーもマーガレットリバーから遊びに来ていた。幅の狭いアンゴリービーチはスタイリッシュなフリーサーファーで埋め尽くされた。皆互いに波を回しあい、各々のハイレベルなスタイルを披露しあう。決して競争ではない。彼らは皆自分のアートをお披露目試合っているのだ。続く!!
Shawn Manner
Kai Hing
Brice Young
Asher Pacey